ジャズドラムにおけるワイヤーブラシの使い方

こんにちは。ジャズドラム講師の鈴木麻緒です。
今日は、ドラムスティック同様、ジャズを演奏するために欠かせないワイヤーブラシについてお話したいと思います。

ジャズをすでに演奏されている方はご存知だと思いますが、一般的にはあまり馴染みのない道具だと思います。

歴史について少し触れますと、、、
ワイヤーブラシは1913年頃に誕生したと言われています。
今のようなPA機器などもない時代に、ドラムは音が大きく、他の楽器の音をかき消してしまうという問題がありました。
諸説あるようですが、当時使われていた金属製の伸び縮みするハエタタキをヒントに、静かに演奏するための道具として発明されたとも言われています。(Vic Firth YouTubeチャンネル History of the Drumset part4より)

ブラシは写真にあるように、スティールワイヤーを170本くらい束ねてある道具で、スネアの表面をサッサッサッと擦ったり、タンタン叩いたり、柄の部分のラバーでシンバルをウォーっと鳴らしたり、お尻のところの金属でシンバルをチーンと叩いたりして使います。
様々な音色が出せるため、音楽の表現の幅がグンと広がります。
また、曲中、ブラシとスティックを持ち変えることで、ダイナミックスレンジが広がり、音楽の背景をガラッと変えることができます。

こうしたブラシの使い方についても、丁寧にレッスンさせて頂きます。

では、最後に、ジャズのブラシの名演と言われるアルバムをいくつかご紹介します。
どうぞ、聴いてみてくださいね。

★シェリー・マン
「My Fair Lady」(ドラマーはシェリー・マン)

★オスカー・ピーターソン
「We Get Requests」(ドラマーはエド・シグペン)

★トミー・フラナガン
「Overseas」(ドラマーはエルビン・ジョーンズ)

★ビル・エバンス
「Walz For Dabby」(ドラマーはポール・モチアン)