ジャムセッションって、なーに?③

三つ目、何の曲をやるかわからないということ。
そう、ドラマーに曲目の選択権はほぼありません。
曲を決めるのは、たいていフロント楽器(メロディを演奏する人)です。
知らない曲、嫌いな曲、苦手なテンポ、、、こればかりは、くじ運のようなものなので、受け入れて頑張るしかありません。
知らない曲で、しかも楽譜ももらえなかった時はどうするのか、、、
私の場合は、何ビートなのかを口頭で確認するか、イントロを聴いて判断して、とにかく出てみる。
そして、テーマの1コーラス目を注意深く聴きながら演奏し、曲の構成を頭に入れる。
うまくいかなければ、家に帰ってから、その曲を検索して、覚える。
そうすれば次に演奏するときはもう「知ってる曲」になりますもんね。
「初めてで嫌だ」とか「怖い」とか思いながら演奏するのは勿体ないので、なるべく、「初めてだから新鮮」とか「チャレンジ」という言葉に変換して、気持ちを盛り上げて楽しんで演奏できたらと、私自身も、日頃心がけています。

四つ目は音量バランス。
ドラムは、緊張すればするほど力が入って音量が上がってしまうものですよね。
名前を呼ばれてドラムに座ってから、曲が始まるまでに、バンバン叩いて楽器や部屋の鳴りを確認することはできません。
演奏が始まったら、自分の音が響いて、周りの音が聞こえない、、なんてこともあるでしょう。
そんな時は深呼吸して、落ち着いて、音量を下げる努力をしましょう。
スティックで下げるのが無理ならコーラスの途中でも潔くブラシに持ち替えましょう。
自分の耳に他の楽器全員の音が聞こえるところまでしっかり落とします。
フロント楽器だけでなく、ピアノやギターの小さなバッキングの音、ベースの音、みんなの音をよく聴きながら演奏します。
とはいえ、一度、ドキドキ、ザワザワしてしまった心を落ち着かせるのは容易なことではないですよね。
でも、例えば、高速道路を運転中に突然のスコールで前が見えない時、びっくりして急ハンドルを切ったり、急ブレーキを踏んだら、大事故になりますから、きっと皆さん、自分を落ち着かせて、ハンドルを真っ直ぐ握って、前を見据えて運転されていると思います。
びっくりしてザワザワと落ち着かない緊張感から、状況を冷静に捉える良い緊張感へと自然にシフトチェンジしているのです。
演奏でも同じように、良い緊張感にシフトチェンジしていくイメージを持てたら最高ですよね。

初めてセッションに参加する皆さんが不安に感じるであろうことについて、長々と書いてしまいましたが、これも同じお店のセッションに2度参加すれば、ドラムの状態、お店の響きなどにも慣れていきますし、回を重ねるごとに曲も覚えていきますし、参加者の顔ぶれにも慣れて、より楽しめるようになります。

勇気を出して、一度飛び込んでみてはいかがでしょうか。

最後に、この一枚をご紹介。
1941年、NYCのミントンズ・プレイハウスで繰り広げられたビバップ誕生前夜のセッションといわれるアルバム。
「At Minton House/ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」